2014/12/18

BORED METHODオイルの過去11年間における製品中で代名詞的な存在だったのがBLOODY SYNTHETIC LUBRICANTでした。
これは限定入手した最高級材料を使用し数年に渡り都度数量限定で生産していましたが、毎回1000本強の数量が数ヶ月で完売する程の物となり、自転車オイルの業界に極圧性と油膜性の重要さを浸透させる事が出来たのではないかと多少の自負はあります。
提携したオイルメーカーの担当者もこの驚異的な販売数に驚き、それ以降は多数のオイルメーカーからコラボレーションの話もいただきました。
ただ、これは過去の話に過ぎません。現在はBLOODY SYNTHETIC LUBRICANTを凌ぐ性能のオイル生産は可能となっており、過去に最重要視して来た極圧性よりも減摩性や油膜性を重要視した方がオイルとしての実用スペックに適しているとの結論となりました。
ユーザー自身でオイルカスタムが可能な現在のラインナップは材料的要素の大きな内容を主としています。これはメーカーが指定した用途や粘度をユーザーに押し付けるのでは無く、ユーザー自身で状況に応じ最適な性能にオイルカスタム出来る事を利点にしています。
この事は先日のBORED BLOGやSNSでもお伝えしましたが、ちょうどユーザーの方からこれに関するメールをいただきました。その内容としてはやはりオイルの用途や粘度をメーカーに指定してもらった物もラインナップに加えて欲しいとの事でした。
先日生産完了となりましたULTIMATEやVERSATILEはまだBOREDのDEALERにて在庫している所もあります。こちらはそのまま使用していただける目的で低粘度と高粘度の粘度別に2種類をラインナップしましたのでBORED DEALERまでお問い合わせの上でお買い求めいただければと思います。
さて、そのユーザーからのメールは一般論としての意見でもり、やはり粘度や用途をメーカー側で指定したオイルもラインナップするべきなのかと検討しています。特に日常的に注油を簡潔に済ませたい方などにとっては必要な位置付けかもしれません。
実はと言うか当然ながら現在のラインナップを試作中に平行して上記に該当する数種類のオイルも試作していました。内容としては既に完成されているのですが、これを販売するべきかどうか少し検討している現状です。
このオイルは粘度として比較的低粘度となっています。先ずは油膜を各部へ浸透させる事が第一であり、その上で油膜の耐久性を得られる寿命や、個々の特性となる極圧、減摩、吸着、潤滑などの効果を平均的に加味して行くべきだと考えているからです。
そしてオイルはマルチパーパスに使用出来なくてはなりません。何々専用等と唄っているっているのはもはや時代遅れではないかと。そもそも用途や状況は無限に存在している訳で、いちいちメーカーの言う通りに揃えていると5~6種類が必要となってしまいます。また、効果が重複する場合はどちらを優先して使用するべきか等と逆にユーザーを迷わせてしまうでしょう。
いずれにしても工業製品全般に言える事として、ハードを活かすにはソフトの性能が重要となります。
いくら高性能で高品質なハードであってもソフトがなければ100%の機能を発揮出来ません。特にシンプルな構造の自転車においてはその差は歴然です。シンプルになればなるほどソフトであるこの場合で言うオイルの性能が顕著に現れます。
そんな事で比較的低粘度な高品質マルチパーパスオイル、このラインナップもBORED STOREからの直販限定として生産を検討していますので何となく匂わせてみました。