2015/02/13

昨年よりBLOGやSNSにて何度となく告知しています本年4月からの業務内容の変更ですが、それに伴いBOREDで長年愛用して来ました工作機械を手放す事となりました。
数台ある工作機械もカスタムやリペアなどの作業を行わなくなった今ではスペース的に一番のネックとなっており、ようやく年も明けて落ち着いたこのタイミングで手放す準備が整いました。
現在旋盤は買い手が見つかり近日中に搬出予定となっており、フライス盤はオークションにて出品中となっています。
こうしてみると工作機械が無ければ出来なかったであろう作業も、工作機械の精度や調整により公差を追い込む事が出来ると言う実感を得られる良い経験をさせて貰いました。
人間国宝の伝統工芸師や数十年勤続の熟練工でもない限り中々手先だけで寸分違わぬ精度を表現出来る人も居ないでしょう。恐らく千人に一人とかそれ以上の確率だと思います。
ただ、そんな時間や経験が無い人には工作機械が存在しており、もちろん使いこなすまではそれなりに苦労も勉強もしますが、一度使いこなせればほぼ同じ精度で同じ加工を行う事が出来ます。
たまに経験も道具も装備も揃っていないのに「精度」や「公差」なんて言葉を使っているメカニックを見かけますが、ホントですか?と疑いたくなります。何ならこちらで計測しましょうか?みたいに意地悪な考えさえ起り腹立たしさを覚えます。
精度や公差を唄うには現代では工作機械を使った上での事となり、それを素人同然のメカニックが勘で行った手作業レベルで唄ってしまうのはある意味詐欺ではないかと。
それほど工作機械と言うのは使いこなせれば有り難く便利な物だと言う事です。
さて、業務内容変更後もBOREDの代名詞的作業のチューニングは唯一の継続作業として行っていきます。これには絶対的な精度を必要とする為に旋盤または同形状同機能な機械が必要です。旋盤を手放しておきながらなんですが、実はチューニングに特化した旋盤形状の専用機械を特注製作するつもりです。
付き合いのある機械加工屋で土台となる部分を製作して貰い、それに3爪チャックを取り付けて旋盤と同じ様な回転方向を得られる様にします。これに研摩器具を固定出来る台を製作して取り付ければチューニング専用の研摩機械が出来上がります。
もう7年もこの旋盤形状で研摩する事に慣れてしまったので今更変える事が出来ません。それに市販のホビー用旋盤ではそもそも機械としての精度や強度に問題がありますので、現在その機械の図面製作や打ち合わせなどを行っている状況です。
自転車パーツにおいて単なる注油や油脂交換だけではない、加工を要するチューニングはBOREDがオリジナルだと自負しています。その為のオリジナルオイルでもありチューンドベアリングでもある訳なので雑に扱うべき事ではないと思っています。
新品購入からたった7年程でここまで使い込まれた旋盤とも近日中にはお別れとなりますが、心機一転して新たなチューニング研摩専用機械と共に業務内容の変更を行えればと思っていますので、興味ある方はこの機会にBORED METHODのチューニング、オリジナルオイル、チューンドベアリングを是非お試し下さい。