2015/12/07

先日インフォメーションしましたBORED METHODから発売予定のグリス2種、LDGとTHGとネーミングし最終的な製品詳細が決定しました。
先ず当初の予定から変更し非常に優秀な結果となった成分のリチウムコンプレックスを2種共に採用する事となりました。
LDGの方は主にベアリングなどの回転や潤滑をターゲットとし、THGの方は主にギアなどの摩擦や摺動をターゲットとしています。
どちらも共に低粘度で非常に油分の多い度0号のグリスとしていますが、配合している添加剤の違いから若干の粘度違いがあります。もちろんいずれもユーザー自身がお好みで混ぜ合わせる事も可能となっていますので、グリスとグリスやグリスとオイルなど、色々と条件や用途に合わせての混合カスタムベースとしてご使用いただけます。
まずLDGの方ですが、こちらはベアリングなどに使用する際においてグリスの粘度が回転抵抗になる事を最大限避ける目的で度を決定しています。基本的にシールドまたはセミシールド状態で使用する事の多いベアリングはシールされていない状態にあってもベアリングの筐体やリテーナーの構造などから完全にボール単体で作用する物ではありません。なので、ベアリング内において遠心力や重力によりグリスが飛散する懸念がほぼ無いに等しい事から成分的に回転、潤滑、防錆を重視しました。
使用するベアリングの規格や寸法から自転車のヘッドパーツやボトムブラケットなどにおいては既製状態で使用していただく事で問題ありませんが、ミニチュアベアリングが多用されているフィッシングリールなどにおいてはBORED METHODのオイルと混合カスタムする事で注油のし易さや粘度抵抗の調整なども相乗すると思います。
そしてTHGの方に関しましては、ギア類の歯やその駆動部分において絶対的な油膜存在率を最大目的としています。ギア類に関しては形状や構造も様々となりますが、やはりX方向Y方向の関係なく、遠心力や重力などによる油分の飛散を最大限防いでやる必要があります。同じくギアとは異なりますが、ネジ山のタップなどにおいても同様の扱いが必要であり、半固形状であるグリスの最大のマイナス点を防ぐ意味で、どの様な状況下にあってもグリス自体が使用箇所にキチンと留まって潤滑していなければ意味がありません。
自転車の場合はギア板にそのまま使用してしまうと、粘度抵抗の問題や砂や塵の付着が問題になる為に基本的にはオイルを使用しますが、ハブのラチェット内やディレイラー内のピボット部においては間違い無く有効な存在と自負しています。また、フィッシングリールの内部ギアやクラッチ部またはドラグワッシャーなどにおいてはオープン状態では無いにしろ水分の混入が必ず起こりますので、水と油の乳化を防ぐ事も念頭においています。
一般的なリチウムグリスと比較してLDGとTHGに使用しているリチウムコンプレックスグリスは2倍以上の寿命と考えていただけいて間違いありません。このLDGとTHGにおいては加えて最高品質なベースオイルと各種添加剤の配合により、市販のリチウムコンプレックスグリスよりも更に耐久性をアップさせています。
さて、根本的な話となりますが、潤滑油が出来る事としての100%はありません。自動車や工作機械のオイルボックスの様に完全にオイルで満たされた状況下においても熱などによる酸化や湿度の侵入による乳化が少なからず必ず発生します。これを防ぐ為には定期的な洗浄や注油を繰り返すしかないのが現状なのですが、そのサイクルをなるべく長くする事はオイルの品質や性能に相乗します。
これを念頭においた用途別の専用製品と、あらゆる状況下で汎用的に対応出来る一般製品とでは当然ながら成分や価格が異なって来ます。今回BORED METHODが発売するLDGとTHGは冒頭の様に用途を設けた専用グリスとして、少しでも超寿命高耐久を維持する事を念頭において生産していますので、BORED METHODのオリジナルオイルに加え是非お試しいただければと思います。
発売は12月15日辺りを予定していますが、このLDGとTHGを含めたBORED METHODオリジナルオイルの使用方法や製品説明をDEALERのフィッシングショップ10minutesにて行うイベント企画していますので、こちらの詳細はまた追って後日告知致します。