2015/12/14

明日15日の入荷&発売となりますBORED METHODの新製品グリスLDGとTHGですが、先日もお伝えしました様にいずれも度0号の低粘度なグリスとなっています。
LDGの方はベアリングなどに代表される回転や潤滑などの流動性をターゲットとし、THGはギアなどに代表される摩擦や荷重などの極圧性をターゲットとしています。
いずれのグリスにも配合されている極圧添加剤として、今回は有機モリブデンを使用しました。もちろん他にも減摩調整剤などの同類系添加剤も配合されていますが、実はBOREDの代名詞的な過去製品である初期のBLOODY SYNTHETIC LUBRICANTを製作した際のサンプルとして有機モリブデンを使用した事があり、結果的には採用を見送りましたが非常に良い結果を得られた事からこの度改めて採用する事となりました。
モリブデンと言うと固形添加剤の代表的な物として真っ黒なグリスを見た事がある人も多いと思いますが、それは二硫化モリブデンとなり簡単に言えばモリブデン金属を粉状にした物を添加剤として配合しています。
今回LDGとTHGで使用している物は有機モリブデンと言い、化学的に生成された反応型化合物となりますのでオイル中に良く溶け反応皮膜を生成する事から固形添加剤とは認識しません。
古くから極圧添加剤として使用されてきた有機モリブデンを改めて使用した理由としては、単体で酸化防止効果が高い事が挙げられます。バイシクルやフィッシングリールなどをターゲットとした場合には得に有効となりますので、今回BOREDとしても正式に採用する事を決定しました。
設計する際にターゲットとした物として、LDGはマスタード、THGはピーナッツバター。これらを連想させるイメージで感触や色味を試作しました。ただしいずれも非常にオイリーです。LDGは粘着性を比較的さっぱりとしていますが、滑らかで柔らかな印象となり、THGは粘着性として絡み付く様なしつこさを出しながらも、滑らかさを出しています。
これらが粘度特性として冒頭にもある様なベアリングまたはギアに最適ではと言うイメージで製作しました。
画像の様に他社製品とは余りかぶる事のない色味のグリスですが、どちらも流動性と浸透性に優れ、遠心力で吹き飛び切らず油膜が極力残る様な特性で仕上げたグリスとして生産しました。
15日の入荷&発売から16日より順次デリバリーとなりますので、引き続きBORED STOREまたはBORED METHOD取り扱いDEALER各店よりご注文をお待ちしています。