2014/11/11

只今ようやく下処理が完了した常連さんのBMXを組んでいます。念のため現在は車体関係の新規作業受付は行っていませんので、これはイレギュラーな作業となります。
実は今回持込まれたBROOKLYN MACHINE WORKSのBMXにはチタンパーツを多用しています。そこでTHICK HEAVYの耐摩耗性や耐焼付防止能力を再度確認するべく作業を行わせていただきました。
ただ、各パーツの組み込み前にやはりと言うか良い意味でのBROOKLYNらしさが残っておりw、各部精度出しや仕上げ下処理に相変わらず時間がかかりました。
画像は色々な意味で一番BMXらしいスキルが必要な組み込み箇所のクランク周りですが、PROFILEのGDHチタンシャフトとGDHクランクアームの新品同士を取り付けします。
48もスプラインがある事自体が相変わらず謎のPROFILEですが、新品時の嵌め合い公差が非常にシビアです。GDHになってからは多少改善された気がしますが、ロットによりアタリハズレが多い事も事実です。
CNCで切削されたままに近い状態のパーツを専用治具を使用して圧入するので、この時に焼き付く事が非常に多くなる箇所です。更にシャフトがチタンとなると尚更注意が必要です。
今回はこの部分にTHICK HEAVYを使用しました。通常だとグリスやスレッドコンパウンドを使用する箇所ですが、THICK HEAVYの極圧性と耐摩耗性を証明するかの如く全く問題の無いスムーズな圧入作業となりました。
一度取り付けたクランクを再度取り外して確認しましたが、48スプライン全てに油膜がキチンと吸着しており、チタンに対しても焼き付きを全く起こしていません。そして固形グリスでは無い利点として圧入により不要なオイルがはみ出す事もなく、取り付け後はそのままで拭き取る必要すらありません。
この耐摩耗性と焼付防止能力は他の圧入パーツやトルクのかかる組付には絶大な効果となり、相乗して作業効率のアップを感じていただけると思います。
今回はその他ペダル、シートクランプ、ヘッドセット、ステムなど、まぁBMXなので全てにおいて荷重や衝撃が加わるのですが、特にオーバートルクで組み付ける部分やシビアなベアリング部には全てTHICK HEAVYを使用しています。
摩擦や衝撃からの保護に加え強靭な油膜性と摩耗性によりあらゆる組み付けにベストな液状グリスと言えるでしょう。