2016/04/07

良くお問い合わせいただく内容として自転車におけるBORED METHODオイルの使用箇所または使用方法があります。
特に自転車においては使用箇所が多岐に渡る為に限定し難い事もあると思いますが、BORED METHODオイルのウリでもある各種を混合してオリジナルでオイルカスタムが出来る事にもある様に、明確な「何々用」とメーカー指定で用途を指定していません。
大手メーカーの様に例えば「チェーンオイル」と唄われている物をベアリングに使用出来ないのかと言えばそうではありません。ただし、ベースオイルの粘度や添加剤の種類などにより用途に適していない場合もあります。
上記からユーザーは用途向けに各種オイルやグリスを揃えなければならなくなりますが、調味料と同じで特性さえ理解していれば独自に混合する事は可能です。つまりコクのある濃い味付けやサッパリと酸味を効かせた味付けも可能だと言う事です。
自転車向け用途で言うと、BORED METHODで一番粘度の高いオイルはTHICK HEAVYです。このTHICK HEAVYが一番得意としている特性は摩擦や荷重に対する保護力となります。つまりディレイラー、スプロケット、ハブラチェットなどの誰が見ても摩擦している箇所に対し、市販のグリスよりも浸透性を持たせ確実に油膜を維持する事を目的としています。
逆に一番粘度の低いオイルはLIGHT DUTYです。このLIGHT DUTYが得意としている特性は浸透性と潤滑性に優れている点です。シルキーでオイリーな感触の滑らかなオイルでありながら剪断性と熱対応性に優れ金属の摩擦摺動部を潤滑させる事に適しています。つまりチェーンのリンク、ブレーキシフトのワイヤー、シールドハブベアリングなどの常に力を伝達している箇所の摩擦を低減する事を目的としています。
これらオイルの中間的な粘度でそれぞれに使用しているベースオイルと添加剤を高割合で配合したオイルが247となります。247は一番高価なオイルとなりますが、それ自体を添加剤として使用出来る程に高割合で配合した結果となります。摩擦の低減を目的に化学的にも物理的にも強力に吸着する油膜保持力と圧倒的な極圧性によりBORED METHOD最高峰のオイルとなっています。
247を標準的な味付けと例えると、それにLIGHT DUTYを混合する事で浸透性と潤滑性が強調されます。逆にTHICK HEAVYを混合する事で物理的吸着性と対摩擦効果が更に強調される事になりますが、それぞれ配合する割合は季節や状況などに応じてユーザー自身でお試しいただければと思います。そこまで指定してしまうと冒頭の「何々用」と同じ事になってしまいますので。
そして新たにラインナップしましたLDGとTHGはLIGHT DUTYとTHICK HEAVYの特性をグリス化した、つまり液状ではなく固形にしたコンセプトのグリスです。グリスではありますが粘度を極限まで低粘度化した事で、グリス特有の粘度抵抗を押さえ流動しながらも独自の粘性を持たせ油膜維持に貢献させています。LDGは主にベアリング各種やピポッド部など、THGはハブラチェットや塗装パーツの組み付けなどに最適です。オイルでは不安だと言う場合にはLDGとTHGにより対応する事が可能となりますが、当然ながらLDGとTHGへもオイルを混合する事が可能となりますので、更なる低粘度化などのオイルカスタムにもご使用いただけます。
13年に渡り何度となくマイナーチェンジやアップグレードを繰り返して来たBORED METHODオイルは自転車への使用がルーツです。市販のグリスでなくとも油膜を維持出来る圧倒的な品質に加えオーバースペックな極圧性と減摩性は塩素や重金属など有害な添加剤を一切使用しなくても実現可能としています。
その品質を維持する為に使用しているオリジナルで特注生産した100%化学合成のベースオイルや添加剤は非常に高額となり、BORED METHODオイル自体への価格へ反映されていますが、その分使用頻度が少なく済み結果的にはランニングコストにも繋がるはずです。
現在も自転車以外となる様々な分野で使用されているBORED METHODオイルは「人力以上、動力以下」をターゲットにそれ以上の荷重や衝撃でも使用可能な様にオーバースペックで生産しています。
BORED METHODオイルはBORED STOREまたはBORED METHODお取り扱いDEALER各店にてお買い求めください。
画像はBOREDが自転車のワークショップとして現住所に移転し本格始動した頃の物です。