2017/01/12

この数日は今季最強の寒波が到来しBOREDの在る東京でも朝方は0度近くまで気温が下がっていますが、この本格的な真冬を迎えると一部オイルにおいて薄白い物が容器の底の方へ沈殿したりオイル全体が薄濁りする場合が出て来ます。
これはオイルの溶解不良ではなく低温環境による影響となります。自動車のエンジンオイルの様に温度に対する許容範囲が広く設定されていない一般潤滑油は、配合されている一部の成分が温度により影響され不飽和状態となります。
特にBORED METHODの全オイルに高配合している極圧添加剤は脂肪酸が0度に近い低温により不飽和となり沈殿してしまう場合があります。
BORED METHODオイル全体の温度に対する許容範囲はもっと広く設定されていますので、例え氷点下であってもオイル自体は機能しますが、配合されている極圧添加剤のみ上記の様に低温状況で反応してしまう事があります。
特にBSLRなどは極圧添加剤が極端に高配合されている為に症状が現れ易くなりますが、これを解決する為には単純にオイルを暖めてから撹拌していただければ解決します。
その一例としてオイル容器をビニール袋などへ密閉してから40度〜60度程度のお湯に浸け、軽く容器ごと振っていただければ直ぐ元に戻ります。
BORED METHODオイルを在庫管理している倉庫などは基本的にオイルに適した保管条件となる冷暗箇所につき屋外と同等な温度環境となりますので、製造時には症状が現れなくても容器へ充填後の保管中に不飽和分が現れる場合が出て来ます。
また、お客様の使用地域や使用環境により当然ながら気温差の影響も出て来ますが、決してオイルの溶解不良や分離などではなく、オイルに配合している極圧添加剤中の不飽和分となりますので、もし気になる場合は上記の方法をお試しいただければと思います。